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ヴェルヴェット・アンダーグラウンド『The Velvet Underground & Nico』、モブ・ディープ『The Infamous』――尖鋭のまま覚醒する成熟

ニューヨークに響くアンダーグラウンドの系譜 1960年代と1990年代、ニューヨークという都市は、それぞれの時代を象徴するアンダーグラウンドの傑作を生み出した。ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(The Velvet Undergr...
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キング・クリムゾン『太陽と戦慄』、ナイン・インチ・ネイルズ『The Fragile』―― 太陽の光とモニターの光

1973年に発表された『太陽と戦慄』と、1999年に発表された『フラジャイル』は、時代もジャンルも異なる作品でありながら、静寂と轟音の極端な対比を通じて聴き手の意識を覚醒へと導く点で深く共鳴している。 キング・クリムゾンが創り上げた...
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ピンク・フロイド『原子心母』とリスト『前奏曲』――壮大なロマンと生命の円環

学生の頃、ある友人からこう言われたことがある。「感想を聞いただけで、その人の感性が測られてしまう恐ろしいアルバムがあるけど、聴く?」そう言って手渡されたのが、『原子心母(Atom Heart Mother)』だった。 出典:Artp...
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リル・ウェイン『Tha Carter IV』― 制御されかけた奇跡

Lil Wayne のキャリアにおいて、『カーターIV』はしばしば過渡的な作品として扱われる。しかしそれは単なるピーク後の安定ではなく、むしろ彼の創造性の構造が最も可視化された地点にある作品である。 出典:Artpedia/リル・ウ...
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ジェリーフィッシュ『Spilt Milk』― 無邪気さの技術

カツカレーとしての『こぼれたミルクに泣かないで』 Jellyfishは、1990年代初頭に活動したアメリカのバンドである。ビートルズ以降のポップ・ミュージックの系譜を引き受けながら、多重コーラスや緻密なアレンジによって独自の...
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エルヴィス・コステロ『Get Happy!!』― 衝動を設計する

エルヴィス・コステロ は、パンク以後の時代に登場しながら、その延長として語るには収まりきらない音楽家である。初期にはニューウェーブの文脈に位置づけられることが多かったが、彼の仕事を決定づけているのはスタイルではない。むしろその本質は、曲の...
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ダミアン・マーリー『Welcome to Jamrock』― 内側から広がるレゲエ

ジャムロックの位置 Damian Marleyは、レゲエの象徴的存在である ボブ・マーリー を父に持つアーティストであり、ダンスホール以降の感覚とヒップホップ的な要素を取り込みながら、現代的なレゲエのあり方を更新してきた存在...
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クラッシュ『London Calling』、ポリス『Reggatta de Blanc』― 音楽における混成

衝動と設計 『ロンドン・コーリング』と『白いレガッタ』を並べて聴くと、同じ時代に、同じようにレゲエやスカといった外部の要素を取り込みながら、まったく違う種類の音楽が生まれていることに気づく。違いはジャンルではなく、混ざり方の順序にあ...
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XTC『Black Sea』― プレモダンの幸福

制度を透過して鳴る音 XTCの「ブラック・シー」を聴いていると、次から次へと新しいアイデアが現れて、アルバム全体がとても豊かに感じられる。曲ごとに表情が違い、展開や音の質感にも変化があるのに、不思議と難しさや構えた感じはなく...
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レディオヘッド『Kid A』からケンドリック・ラマ―『To Pimp a Butterfly』、そしてその間に広がった音楽 ― 溶解から配置へ

2000年前後、音楽の中で起きていた変化は、単なるスタイルの更新ではなかった。それは、主体・感情・時間・構造といった、音楽を成り立たせてきた前提そのものが、ゆっくりと揺らぎ始める出来事だった。 その起点のひとつとして考えられるのが、...
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