音楽

バスタ・ライムス『BLOCKBUSTA』─ 文化が、一人の人間になる

バスタ・ライムス(Busta Rhymes)には、代表作として語られる作品がいくつもある。 『E.L.E. ファイナル・ワールド・フロント(E.L.E. (Extinction Level Event): The Final Wor...
音楽

コモン & ピート・ロック『The Auditorium Vol. 1』─ 時間が磨いた自由

ヒップホップにおける成熟とは、何かを新しく付け加え続けることではない。 むしろ長い時間を生きてきた者だけが、自分にとって本当に必要なものを見極め、余計なものを手放しながら、残ったものを豊かに使えるようになることである。 コモン...
音楽

タリブ・クエリ『Liberation 2』─ 対話が言葉を自由にする

ヒップホップには、一人で世界を切り開くラッパーがいる。 強烈な個性を前面に押し出し、どんなプロデューサーと組んでも、その作品を「自分の色」に染めてしまう。 しかし、タリブ・クエリ(Talib Kweli)は少し違う。 出...
音楽

LL クールJ『The FORCE』 ─ 記憶を宇宙化するヒップホップ

ヒップホップは、常に新しさを求めてきた音楽である。新しい世代、新しいサウンド、新しい言葉。過去を更新することが、その文化の生命力だった。 しかし、長い時間を生きた表現者だけが到達できる別の未来もある。それは過去を捨てることではなく、...
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ウータン・クラン『Black Samson, The Bastard Swordsman』─ 神話からライブへ戻る音

ウータン・クラン(Wu-Tang Clan)を語るとき、多くの人はまず1993年のデビュー作『燃えよウータン(Enter the Wu-Tang (36 Chambers))』を思い浮かべる。 荒れた音質。地下室のような空気。カンフ...
音楽

チャックD『Enemy Radio』─ 時代を編集する耳

チャックDによる『エナミ―・ラジオ(Enemy Radio)』を聴いて驚いた。 パブリック・エナミ―(Public Enemy)黄金期を思わせる緊張感がある。しかし、それは懐古趣味ではない。現代的な音像を持ちながら、1988年『It...
音楽

ビッグ・ダディ・ケイン『Daddy’s Home』─ 場が才能を鍛える

ビッグ・ダディ・ケイン(Big Daddy Kane)の『ダディズ・ホーム(Daddy's Home)』を聴き直していると、ケインというMCの見え方が少し変わってくる。 「これほど今のブーンバップに近い音だったのか」と思う。 ...
音楽

ヒップホップは編集から始まった ─ アフリカ・バンバータ『Death Mix」からグランドマスター・フラッシュ『The Message』へ

ヒップホップの黎明期を調べていて面白いのは、最初から「新しい音楽を作ろう」として始まったわけではないことだ。 1970年代のブロンクスには、楽器を買いそろえる余裕がなかった。しかし、レコードはあった。 出典:Artpedia/...
コラム・アート概論

認知の編集Ⅱ 制作が教えてくれた境界

前章では、鑑賞とは「認識・保留・評価」を行き来しながら作品と向き合う営みであることを述べた。 制作に携わるようになると、この「評価」は完成した作品に対して行われるだけではなく、制作の最中にも絶えず繰り返されていることに気づく。描くこ...
コラム・アート概論

認知の編集Ⅰ 鑑賞の三段階 ― 認識・保留・評価のあいだで

作品を鑑賞するとは、「わからなさを保持すること」でもある。 出典:Artpedia/ジョセフ・アルバース「正方形へのオマージュ」 「好きなものを見つけてください」という言葉は、一見するともっとも自由で開かれた鑑賞の態度のように...
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