コラム・アート概論

経験の地層図Ⅱ ─ 芸術家はどのように世界を描き換えるのか

美術史全体を眺めると、経験の地層は時代を超えて積み重なってきたことが見えてくる。 しかし、その変化は歴史全体の流れだけに現れるものではない。一人の芸術家の制作を追っていくと、その内部にも、経験が形成され、変形し、次の認識へと移ってい...
コラム・アート概論

経験の地層図Ⅰ ─ 美術史を読み替える

美術史には、これまでさまざまな作品の見方が提案されてきた。 形式を見る立場がある。思想や制度を見る立場がある。政治やジェンダー、歴史的背景を重視する立場もある。市場やメディアとの関係から作品を読む立場もある。 どれも作品を理解...
アート

混ぜすぎた美術史 111 ~ジャック・ブッシュ

ジャック・ブッシュ(1909–1977、カナダ) ちゃらんぽらんな幾何学 ジャック・ブッシュの絵を見ていると、少し笑ってしまう。 幾何学的な形がある。 縦線。 横線。 矩形。 帯。 色面。 ...
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混ぜすぎた美術史 110 ~フリーデル・ズーバス

フリーデル・ズーバス(1915–1994、ドイツ/アメリカ) 色が、風景になる フリーデル・ズーバスの絵を見ると、最初は幾何学的な形が見える。 四角形。 直方体のような形。 赤、青、緑、黄色。 出典:A...
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混ぜすぎた美術史 109 ~ラリー・プーンズ

ラリー・プーンズ(1937–2025、アメリカ) 色が、物質になってしまう これ、いったい絵の具を何キロ使っているんだ? ラリー・プーンズの後期の絵を見ると、まずそんなことを考えてしまう。 画面には絵の具が盛り上が...
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混ぜすぎた美術史 108 ~ジュールズ・オリツキー

ジュールズ・オリツキー(1922–2007、アメリカ) 人工的な霧をつくる ジュールズ・オリツキーの絵を見ると、まず不思議な感じがする。 色がある。 しかし、その色がどこにあるのか、よくわからない。 赤からピ...
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混ぜすぎた美術史 107 ~ケネス・ノーランド

ケネス・ノーランド(1924–2010、アメリカ) 円は何のためにあるのか ケネス・ノーランドの絵を見ると、最初に「なぜ円なんだろう」と思う。 同心円。赤、青、黄色、緑。 一見すると標的のようにも見える。 出...
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混ぜすぎた美術史 106 ~モーリス・ルイス

モーリス・ルイス(1912–1962、アメリカ) 誰にも見せずに、色をつくる モーリス・ルイスは、かなり変わった画家だった。 自宅の一室をスタジオにして、そこで一人で絵をつくった。 しかも、制作中の姿をほとんど誰に...
アート

混ぜすぎた美術史 105 ~カラーフィールド・ペインティング ─ 色を食べる絵画

抽象表現主義のあと、美術は、巨大な絵画に含まれていたさまざまな要素を分解し始めた。 ミニマル・アートは、形や構造を必要最小限まで削った。 コンセプチュアル・アートは、作品を物質からアイデアへと移した。 そして、アルテ・ポ...
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混ぜすぎた美術史 104 ~栄養機能食品としてのアートⅡ ─ アルテ・ポーヴェラ、トランスアヴァンギャルディア … 形式から歴史へ

しかし、ミニマル以後に取り出された栄養成分は、物質や空間だけではなかった。 もう一つ、重要なものがあった。 歴史である。 1960年代のアメリカ美術には、過去から距離を取り、新しい形式を生み出すことに強い価値が置かれてい...
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