アート

混ぜすぎた美術史 103 ~栄養機能食品としてのアートⅠ ─ アルテ・ポーヴェラ、シュポール/シュルファス、もの派 … 作品から場所へ

抽象表現主義は、絵画に多くのものを詰め込んだ。 色、身体、精神、偶然、時間。 それは、芸術家の身体そのものを、作品を生み出す装置にしたともいえる。ポロックの《ナンバー1A, 1948》では、身体の動きが画面全体に痕跡として残り...
音楽

マイルス・デイヴィス『Doo-Bop』─ 自分自身を着替え続ける音楽

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)の『ドゥー・バップ(Doo-Bop)』を聴いていると、ジャズとヒップホップという二つの音楽が融合したというより、二つの「場所」が重なっているように感じる。 1992年に発表されたこのアル...
音楽

ア・トライヴ・コールド・クエスト『We got it from Here… Thank You 4 Your service』─ 混ぜることが、社会への態度になる

ア・トライヴ・コールド・クエスト(A Tribe Called Quest)の再結成作『ウィ・ゴット・イット・フロム・ヒア…サンキュウ―・4・ユア・サービス(We got it from Here… Thank You 4 Your se...
音楽

バスタ・ライムス『BLOCKBUSTA』─ 文化が、一人の人間になる

バスタ・ライムス(Busta Rhymes)には、代表作として語られる作品がいくつもある。 『E.L.E. ファイナル・ワールド・フロント(E.L.E. (Extinction Level Event): The Final Wor...
音楽

コモン & ピート・ロック『The Auditorium Vol. 1』─ 時間が磨いた自由

ヒップホップにおける成熟とは、何かを新しく付け加え続けることではない。 むしろ長い時間を生きてきた者だけが、自分にとって本当に必要なものを見極め、余計なものを手放しながら、残ったものを豊かに使えるようになることである。 コモン...
音楽

タリブ・クエリ『Liberation 2』─ 対話が言葉を自由にする

ヒップホップには、一人で世界を切り開くラッパーがいる。 強烈な個性を前面に押し出し、どんなプロデューサーと組んでも、その作品を「自分の色」に染めてしまう。 しかし、タリブ・クエリ(Talib Kweli)は少し違う。 出...
音楽

LL クールJ『The FORCE』 ─ 記憶を宇宙化するヒップホップ

ヒップホップは、常に新しさを求めてきた音楽である。新しい世代、新しいサウンド、新しい言葉。過去を更新することが、その文化の生命力だった。 しかし、長い時間を生きた表現者だけが到達できる別の未来もある。それは過去を捨てることではなく、...
音楽

ウータン・クラン『Black Samson, The Bastard Swordsman』─ 神話からライブへ戻る音

ウータン・クラン(Wu-Tang Clan)を語るとき、多くの人はまず1993年のデビュー作『燃えよウータン(Enter the Wu-Tang (36 Chambers))』を思い浮かべる。 荒れた音質。地下室のような空気。カンフ...
音楽

チャックD『Enemy Radio』─ 時代を編集する耳

チャックDによる『エナミ―・ラジオ(Enemy Radio)』を聴いて驚いた。 パブリック・エナミ―(Public Enemy)黄金期を思わせる緊張感がある。しかし、それは懐古趣味ではない。現代的な音像を持ちながら、1988年『It...
音楽

ビッグ・ダディ・ケイン『Daddy’s Home』─ 場が才能を鍛える

ビッグ・ダディ・ケイン(Big Daddy Kane)の『ダディズ・ホーム(Daddy's Home)』を聴き直していると、ケインというMCの見え方が少し変わってくる。 「これほど今のブーンバップに近い音だったのか」と思う。 ...
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