音楽

ドヴォルザーク『新世界より』とマイケル『スリラー』 ― 大衆化する傑作、翻訳される近代

アントニン・ドヴォルザーク『交響曲9番"新世界より"』 と マイケル・ジャクソン『スリラー』 。 この二つを並べると、意外に思えるかもしれない。 19世紀末の交響曲と、1980年代のポップアルバム。クラシック音楽とMTV時代の...
音楽

プロコフィエフとショスタコーヴィチ《ヴァイオリン協奏曲第1番》にみる価値の生成

原石とハブ セルゲイ・プロコフィエフ と ドミートリイ・ショスタコーヴィチ は、20世紀ロシア音楽を代表する作曲家としてしばしば並べて語られる。 両者はともに優れたピアニストであり、巨大なオーケストラを扱う作曲技術を持ちなが...
アート

混ぜすぎた美術史 58 ~ロベルト・マッタ

ロベルト・マッタ(1911–2002、チリ) 内部宇宙の建築家 ― 流動化する空間 20世紀前半、故郷は移動し、身体は分裂し、記憶は不安定なものになっていった。 しかし ロベルト・マッタ の絵画では、その変化はさらに一歩...
アート

混ぜすぎた美術史 57 ~アルシール・ゴーキー

アルシール・ゴーキー(1904–1948、アルメニア/アメリカ) 失われた故郷、残された形 ― 記憶の抽象化 20世紀前半、多くの芸術家が移動を経験した。しかし アルシール・ゴーキー の場合、その移動は単なる旅や留学ではなかっ...
アート

混ぜすぎた美術史 56 ~フリーダ・カーロ

フリーダ・カーロ(1907–1954、メキシコ) 引き裂かれた身体、接続される自己 カーロ の絵画には、20世紀前半の断裂した身体と混成化するアイデンティティが、そのまま露出している。 事故による負傷。繰り返される手術。...
アート

混ぜすぎた美術史 55 ~ルフィーノ・タマヨ

ルフィーノ・タマヨ(1899–1991、メキシコ) 混血する色面 ― もうひとつのモダニズム 20世紀前半のメキシコ美術は、しばしば革命後の壁画運動によって語られる。巨大な壁面、民衆教育、政治性、社会変革。ディエゴ・リベラ や...
アート

混ぜすぎた美術史 54 ~ジョージア・オキーフ

ジョージア・オキーフ(1887–1986、アメリカ) 乾いた身体、拡大される風景 オキーフ の絵画には、20世紀前半の「見ること」そのものの変化が静かに入り込んでいる。 巨大に拡大された花弁。なめらかなグラデーション。単...
アート

混ぜすぎた美術史 53 ~移動する身体と混血するモダニズム

流動化する故郷 20世紀前半、世界は急速に動き始める。第一次世界大戦、革命、都市化、大陸間移動。人や物だけではなく、文化そのものが国境を越えて往復し始めた。 出典:Artpedia/1920年代のアメリカ 19世紀までの...
音楽

『ブラー(Blur)』以後 ― 編集者の揺らぎとブラーの変質

アルバム『ブラー(Blur)』(1997)を聴くと、そこには90年代前半のブラーとは異なる空気が流れている。かつての彼らにあった、英国文化を軽やかに編集していく感覚は後退し、代わりにノイズや疲労感、不安定さや空虚さが入り込んでくる。 ...
音楽

ビートルズの手の平の上で ― YBA、ブラー、オアシスと「制度内革命」のイギリス文化

90年代のイギリス文化を振り返るとき、そこにはどこか独特の「余裕」がある。それはゼロから世界を変えようとする切迫感ではない。むしろ、“すでに世界を変えた経験がある国”の空気である。 その巨大な起点にいたのが、ビートルズ(The Be...
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