アート

混ぜすぎた美術史 70 ~フランシス・ベーコン

フランシス・ベーコン(1909–1992、アイルランド/イギリス) 消えない肉体 ― 個人の時代に残された身体 第二次世界大戦後、西側社会はかつてない繁栄を迎えた。 個人の自由は拡大し、多くの人々が自らの人生を選択できる...
アート

混ぜすぎた美術史 69 ~繁栄の時代、消えなかった身体

進歩と暴力のあいだで 第二次世界大戦は、世界の秩序を大きく変えた。 ヨーロッパは荒廃し、多くの都市が瓦礫となった。一方でアメリカは工業生産力を背景に急速な経済成長を遂げ、世界の中心としての地位を確立していく。戦前まで近代美術の...
音楽

ドーチー『Alligator Bites Never Heal』とドージャ・キャット『Vie』から考える現在の文化体験

時間の棚の上で 「アリゲーター・バイツ・ネバー・ヒール(Alligator Bites Never Heal)」 のジャケットを見ていると、不思議な感覚に出会う。 深い緑色の背景の前に座るドーチー。その膝には白いワニが抱えられ...
音楽

ジミ・ヘンドリックス『Electric Ladyland』とマネーバック・ヨー『Speak Now』― 形式の外側から入り込む身体

1968年に発表された『エレクトリック・レディランド(Electric Ladyland)』と、2024年に発表された『スピーク・ナウ(Speak Now)』。 一方はロック史に残る名盤であり、もう一方は現代トラップを代表する作品の...
音楽

21 サヴェージ の声という物質 ― 南部の湿度の中で、世界を受け止める支持体 ―

21サヴェージ(21 Savage)の声を聴くとき、まず感じるのは「これは音ではなく、物質だ」ということだ。 空気を震わせるというより、空気の中に置かれている。触れれば冷たく、持ち上げれば重く、光を鈍く反射する鉱物のような声。 ...
音楽

キッド・カディ『Man on the Moon: The End of Day』とその前提

状態としての音楽 キッド・カディ(Kid Cudi)の『Man on the Moon: The End of Day(マン・オン・ザ・ムーン:一日の終わり)』(2009)を聴くとき、多くの場合まず奇妙な違和感に出会う。 それ...
音楽

ブラック・アイド・ピーズと流体化するポップ空間~『Monkey Business』を軸に~

接続される音楽 ブラック・アイド・ピーズを単なる「売れ線化したヒップホップグループ」として捉えると、その変化は“本質を失った歴史”のように見えてしまう。しかし改めて作品を聴き返すと、そこにはむしろ、2000年代以降に変化した「接続の...
アート

混ぜすぎた美術史 68 ~瑛九

瑛九(1911–1960、日本) 飛び続けるイメージ ― 理念から解放された世界 古賀春江が世界を組み替え、三岸好太郎が世界の変身を夢見たとすれば、瑛九は世界そのものを手放してしまった画家だった。 瑛九はしばしば日本にお...
アート

混ぜすぎた美術史 67 ~三岸好太郎

三岸好太郎(1903–1934、日本) 変身する前の世界 ― 予感としてのイメージ 古賀春江が異なる世界の断片を接続した画家だとすれば、三岸好太郎は世界そのものが変化しようとする瞬間を描いた画家だった。 三岸の晩年の作品...
アート

混ぜすぎた美術史 66 ~古賀春江

古賀春江(1895–1933、日本) 世界を組み替える人 ― 近代のコラージュとしての幻想 古賀春江の絵画を見ていると、不思議な感覚に襲われる。 そこには海があり、飛行機があり、都市があり、機械があり、女性の身体がある。...
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